県外から1時間かけて通う奥様【美容室経営相談室】

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あの奥様が通い続ける意外な理由

美容室戦国時代だけあって、女性の通ったこと
がある美容室は年齢と共に増えることが多い。
何か少しでも気に入らないことがあれば、
他の店に移ればいいと思っている人ばかりだ。
一方で、もう何年もその美容室に通うのには
人それぞれ理由がある。一体どんな理由なのか…?

銀座の元ナンバー1ホステスのメモ

知り合いに銀座の元ナンバー1ホステスがいる。
彼女はすごく美人でもなければ、どこにでもいるOLのようだった。
しかし聞き上手で品があり、誰よりも努力家で、とにかく抜け目がなかった。
彼女が当時、働いていた頃のノートを見せてもらった時に驚いたことがある。
お客様の観察力と記録の量がとてつもなかった。

誰でもメモをするような、飲んだ物、タバコの銘柄、誕生日、血液型、
それ以外にも、お子さんの誕生日、利き手、トイレの回数、座った場所、癖、
指の動きから…そこまでするか!そんなとこまで見てるのか!
と、お客様の情報が黒々とびっしり書かれていた。

お客様が席を立った時、自分が席を移動する時にメモをし、
お客様とのお付き合いのアフターでふらふらになって帰ってきても、
お客様へのお礼と、そのメモをノートに清書することは欠かさなかったそう。
そして彼女はその膨大な情報を脳みそに押し込み、どのお客様も大切にした。

 

人気店ほどカルテを大切にする

美容室のカルテを何回か拝見したことがあるが、
さっぱりしたカルテが多い印象だった。
施術内容、髪質、たまにその人の性格が書いてあるくらい。
人気店ほど、カルテを大事にし、何でもないようなことも
しっかりとメモをするというのを聞いたことがある。
そして、その「何でもないようなメモ」が役に立つこともある。

 

角砂糖2つでしたよね?

何でもないようなメモをとって常連をゲットした女性美容師がいる。
スタイリストデビューした頃、ある40代の女性の担当をした。
一生懸命接客し、一生懸命カルテを記入した。紅茶は角砂糖2つ
ということまで、きちんと記録を残した。そしてその女性が再来店し
「角砂糖2つでしたよね?」と尋ねた時に、県外から来ていたその女性は
感動し、彼女が店長になった今でも車を1時間近く走らせ彼女の所へ通っている。

 

感動が幅を広げる

私はカラーの技術が人より優れている、俺はカットの技術なら誰にも負けない、
そう自負する美容師は素晴らしい。そして、そうあるべきだろう。
しかしお客様は美容師の技術のことは、正直よく分かっていない。
一定のレベルを超えた後、どこで差を出すかと言えば、接客業の基本中の基本、
「相手への気遣い」である。媚を売るのではない。相手を思いやるのである。
どうしたら気持ちよく過ごしてもらえるか、どうしたら感動してもらえるか。
日々の技術練習に加え、まずは身近な人を気遣う練習を初めてみてはいかがでしょうか。

楠瀬健之【公式チャンネル】

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日本美容室出版