美容室で「話しかけられたくない」73%【美容室経営相談室】

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73%の女性は話しかけて欲しくない

あなたの美容室では、接客方法はどのように指導していますか?お客様と仲良くなりなさい、だから一生懸命に会話をしなさいと指導していませんか?間を空けてはいけない、沈黙は作ってはいけない、とにかく話をすれば信頼関係を作れると思っていませんか?残念ながら、その「話して仲良くなる」という作戦は失敗に終わることが多いようです。株式会社マイナビの「マイナビウーマン」という女性のコラムサイトにて2015年9月にWebで22歳?34歳の働く女性にアンケートを取った結果です。(有効回答数237件)

会話が面倒だから

「話しかけられたくない」と回答したとした働き盛りの女性の意見は、”・「話すのが面倒だから。ぼーっとリラックスして座っていたいから」(24歳/食品・飲料/専門職)・「噛み合わない話題を話すのはムダ」(32歳/情報・IT/技術職)”というような、手厳しい意見が出ています。外見を気を遣う女性は、割と接客業であったり、営業職などの人と関わる職業であることが多いです。仕事の最中に、嫌というほど人と話をしたり、場合によってはお客様からのクレームを言われたりして、精神的に削られている場合もあります。接待で上手く聞き役に徹したり、上司をヨイショしたり、職場の付き合いで行きたくもない飲み会に行ったり…とにかく「人疲れ」をしている彼女達は、休みの日は誰とも話がしたくない、家にこもっていたいという人もいます。一方で、ボロボロの外見の訳にはいかないので、貴重な休みの時間を使って、何とか美容室にやって来ているのかもしれません。そのような女性は、そっとしておくのが1番です。リラックスできる空間を提供しましょう。

こちらは雑誌、美容師さんは施術に集中

最近では、スマホでも十分暇つぶしができる時代になりましたね。そして、美容師さんが用意してくれた目の前にある雑誌は、面白そうな雑誌であったり、普段自分では手に取らない雑誌だったり読んでみたくなることが多いのです。そして、手にとって読み始めると夢中になってしまうこともあります。そしてその他に「話しかけられたくない」という女性の意見としては、”・「雑誌を真剣に読んでいるときとかは、ちょっと遠慮してもらいたい」(27歳/金融・証券/事務系専門職)・「とりあえず、ヘアスタイルのことだけ集中してほしいから」(33歳/その他/その他)”と回答しています。たまに、スマホを見ながら、雑誌を読みながら生返事をしてしまうと、躍起になって話しかけてくる美容師さんがいますが、手が止まっている場合が多いです。人間は本来、2つのことは同時にできる動物ではありませんので、お話をするより施術に集中して欲しいのが施術を受ける側の本音です。こちらに笑顔を向けて会話をしているのに、ハサミが動いていると、心の中では「よそ見して私の髪を切らないで!」とヒヤヒヤしてしまいます。それに実のところ、会話をすることが苦手な人はスマホや雑誌に逃げていることも多いのです。それこそ空気を読んでいただけると嬉しい場合が多いようです。

おしゃべりから得られることもある

一方で、残りの27%の女性は「話かけられたい」と回答しています。そのような女性は、”・「15年くらい通っている美容院の人で仲がいいからたくさんおしゃべりしたい」(30歳/食品・飲料/販売職・サービス系)・「自分にはないキラキラした世界の情報を得られるので」(28歳/学校・教育関連/専門職)”と、なんて素晴らしいお客様なんでしょう。こんな会話好きなお客様ばかりだったら、大抵の接客指導の方法は間違わずに済んだのですが…。その間違った指導に当てはまるのは、10人中2〜3人くらいしかいない事実は少しがっかりですね。このお客様、よくしゃべるなぁと感じる方だけには、お互い思う存分お話をしたらいいのかもしれません。

引用:『美容室で話しかけられたくない女性は73% 「会話が噛み合わない」』

ありのままのあなたで良いのではないですか?

我々は、美容師さんに「施術中は、施術の実況中継をしっかりと伝えて下さい」「髪のお手入れやアレンジ方法をお伝えして下さい」「髪のお医者さんになって、お客様の治療に専念して下さい」と口酸っぱく何度もお伝えしています。なぜなら、美容室では施術の時間が数時間に及ぶことがあるので「接客業」だと思われがちですが、お客様は自分の髪を治療しに来たり、綺麗にしに来ているのです。例えば、風邪を引いて病院に行った先のお医者さんに「今日どこ行くんですか?」「彼女はいるんですか?」なんて聞かれたらびっくりしますよね。その状況をイメージしていただけると分かりやすいと思います。

多くの美容室さんに伺う機会があるのですが、ギョッとするようなキャラクターを「演じている」美容師さんが中にはいらっしゃいます。まるでタレントのようにテンションが高く、お客様にはタメ口で話かけ、なぜか上から目線…。どうしよう私、この方と商談するにはハードルが高すぎると思いながらも商談に入ると、冷静で敬語も使い、綺麗にお話をされる方だったのです。こっちの方が断然、素敵なのに!と思ったことがあります。その他には、入社したばかりの大人しそうな新人さんにシャンプーをしてもらっている時に、入社してどのくらい経つのか純粋に尋ねただけだったのですが「すみません、どうしても上手にお話ができなくて」と謝られたことがあります。彼女は、私を気遣いながらあと何分くらい時間を置くのか、どんな施術をするのか、一生懸命に分かりやすく状況を説明してくれました。私としてはそれで十分、大満足でした。きっと、美容師さんの中にも会話が苦手な方は、いるのではないでしょうか。それは話すことが苦手なお客様の気持ちが分かるチャンスです。お互いに無理なくリラックスして、美しくなれる空間を提供することに努めると良いと思います。そうすれば、自然とお客様が満足するニーズに応えることができるようになるでしょう。

 

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