ライバルの美容室といかに差をつけるか【美容室経営相談室】

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コンセプトだけでは生き残れない

あなたの美容室のコンセプトはありますか?コンセプトはお客様を集客する上で必要な要素の1つです。しかし、それだけでは集客できず、生き残ることはできません。先日、10年以内に95%の美容室がつぶれてしまう事実をこちらの記事でご紹介しました。やはり、つぶれてしまう最大の理由は「お客様が減った、来なくなった」なのです。そして、これに通じる問題は近年の社会問題でもある「少子超高齢化社会」です。将来、顧客や労働力になり得る子どもが減り続け、一方では65歳以上のお年寄りが増え続ける現象です。2015年6月の政府による「高齢社会白書」によると、総人口に占める割合の高齢化率は26.0%、つまり4人に1人以上は65歳以上のお年寄りという現状なのです。10年後には更に増え続けると予想がされています。どの業界でも、経営者がこれを危惧している点は共通しています。誰をどのように集客していくかを正しく見定めなくてはなりません。

年々増え続けるサロンコンセプト

近年では、様々なサロンコンセプトが生まれてきました。「メンズ専用」「キッズカット専用」など、近年で急激に増えたコンセプトです。数年前では「エクステ専用サロン」「夜のお仕事専用サロン」が急激に増えました。コンセプトを分かりやすくして、集客することはとても有効ですが、流行に左右されるコンセプトは非常に不安定な経営を強いられ、流行の廃りと共にバタバタと潰れていきました。一方で、これから益々増える「メンズ専用サロン」や「キッズカット専用サロン」は、流行にこそ左右されずらいものの、もともと少ない、もしくはこれから減り続ける顧客を取り合うことになりかねません。

他業種の参入

美容室の創業と言えば、美容師が美容室から独立するのが主流です。そして、店舗や人材は比較的確保しやすいために、誰でも始めやすい業種でもあります。つまり、資金さえあれば誰でも参入できる=資金がある者に勝算がある業種でもあります。最近では、他業種の参入は減ったものの、美容室ブーム時には、資金のある飲食業界や不動産業界から美容業界へわんさか参入してきました。また、近年で珍しくないのはIT業界の参入です。潤沢な資金と情報を手に、勝負を挑んでくるようになりました。彼らはコンセプトも何も、経営することに長けている場合が多いのです。

医療と技術の発展がもたらした弊害と光

また違った側面からのライバルも出現しています。医療の発達によって、人々は長生きができるようになりました。高齢社会が進むのもその理由の1つです。そして豊かに生活できる人々が増える反面、生活習慣病やガンなどの病気が年々増え続けているといいます。医療行為では、生きることを優先させると、どうしてもあきらめなくてはならない部分が出てきます。そうです、体型や体毛や肌などの外見の部分です。ですが、特に女性にとって、外見を着飾る楽しみは生き甲斐の1つでもあります。せっかく生きながらえても生き甲斐がなくなってしまい塞ぎ込む女性が少なくありません。

そこで立ち上がった人々がいます。兵庫県で美容室を営む増田さんは、約1年前に医療美容師、心理カウンセラーの資格を得てそれを生かして起業した1人です。コンセプトは「闘病中患者さんの生きる力を」です。
引用:『朝日新聞ニュース:医療美容室、生きる力に 増田榮子さん』

流行に敏感なだけではやっていけない

上記のような世の中のニーズに応えた美容室は、今後増え続けるでしょう。そして、あなたの美容室の近くにできる可能性も0ではありません。直接的なライバルにはならないものの、あなたの美容室が集客できていないけど、お隣の美容室はいつもお客様でいっぱいという現象が起こりうるのです。余談にはなりますが、介護の現場では美容室が地域の健康を見守る場の1つとして注目されています。介護施設が不足する中、近い将来に政府が美容室に何らかの委託をするだろうと予想している方もいます。デザインの流行だけではなく、時代の変化や社会問題をも取り込んで、コンセプト決めや集客をしなくてはならない時代がやってきたのかもしれません。

 

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