あなたの大切なお金を我が子のように面倒を見ていますか?

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あなたは、あなたの美容室経営の数字をどこまで把握していますか?今回はちょっと、「お金」というシビアなお話をしようと思います。綺麗ごと抜きで、あなたの美容室全てが、あなたの大切な財産です。オーナーであるあなたは、その大切な財産を守り、動かしていかなくてはなりません。

1、お金に対する意識は誰もが持てる訳ではない

何で、キンチョールが3本もあるの?何で、使い切る前に他のトイレットペーパー使うの?それはお店の物よ!持ち帰らないの!などとまるで小姑のように、スタッフにねちねち言い続けたのは、ある赤字の店舗の店長の役が回りに回ってきた時のことでした。当然のことながら削れるところは、人も物もとことん削る訳です。

しかし、削っても売上を上げても赤字が一向に解決しなかったのは、「お金」に対する考え方に相違があることが根底にある問題でした。つまりオーナーのあなたが1人で売上を上げようと努力をして、実際に売上を上げても、残りの人がどのように給料が発生しているかに無頓着で、経費を無意識で使うような人だと赤字になるということです。
 

1−1 節約を知らない

例えば、スタッフに「事務所で使うティッシュを買ってきてね」とお願いしたとします。そして、買って帰ってきた物を見れば、スタッフのお金に対する意識レベルがわかります。さて、どこからいくらで買ってきたでしょうか?コンビニで、鼻セレブを1箱買ってきたスタッフがいたら要注意です。逆に、何軒か薬局やスーパーを見回って、1枚当たりの値段が一番安い4箱入りのティッシュを買ってきたスタッフがいたら、そのスタッフはお金に対する意識レベルが高いでしょう。

10円20円くらいケチケチしなくていいじゃんと思うかもしれません。しかし、「事務所のティッシュ」は重要度と緊急性が低い最も不要な経費の1つです。経費は1円でも安い方が良いという意識を全スタッフが持たないと、そのうち備品を私物化して持ち帰るようなフタッフが出てきてしまうのです。
 
 

1−2 お金の苦労を知らない

お金の苦労と言っても、親が働かなくて、生まれた時から借金まみれだったというような極端な例ではありません。例えば、独り暮らしの子の家に数人で遊びに行くと、遊びにきたメンバーの習慣が分かります。水を出しっ放しにしたり、冷蔵庫を開けっ放しにしたり…独り暮らしをしている別の子から「これだから実家暮らしは」とため息をつかれる…というような例です。

もちろん、実家暮らしでも両親からきちんと教育を受けていれば、苦労をしなくてもお金を正しく扱うことができます。逆に、実家暮らしでも親がだらしないと子どもは、お金の苦労にさらされる例外もあります。重要なのは、自分の中でお金に対する問題意識を持ったことのない人が、他人のお金を大切にしようという意識はなかなか持てないという点です。
 

1−3 お金の危機感がない

オーナーのあなたは、資金を借りて開業し、経営が厳しい時はスタッフの給料を払うために更にお金を借りようと、駆けずり回ったこともあるでしょう。粉を水で溶かした物や、食べれる草を探してみたり、食事とは言えない程、ろくな食事もできないこともあったでしょう。家の水道、電気、ガス、クレジットカードが止められたこともあったかもしれません。

そういった誰も助けてくれない真っ暗闇な中でお金と戦った経験があるから、お金は必要な物には投資して、無駄遣いは徹底的にしないという気持ちが生まれるのです。再びどん底に落ちないために、歯をくいしばって頑張っているのですよね。しかし、そういった経験のない人は、お金を平気で無駄遣いし、お金があれば気だけが大きくなって、あるったけ「消費」してしまうのです。お金がなくなった時の危機感がさらさらないのです。
 

2、お金の意識を変える難しさ

人は面と向かって教えてもらうか、自分で気づく以外に変わるきっかけがありません。しかも完全に変えるのは時間がかかるのと、教えてもらったり、自分で気がついたとしても結果、変えられないこともあります。特にお金に関することなのでそうそう簡単には変えられません。
 

2−1 はじめてのお遣い状態

節約もお金の苦労も知らないスタッフに「お金」のことを伝えるのは最初はなかなか厄介なのですが、ちゃんと最初に伝えていけば後々は楽なのです。まずは、備品などの相場を伝えます。買い物に行ってもらうときや、発注の時には、メモなどに「ラップ30m 108円 高くても129円まで」「△△は売れ行きが悪いので1ケースまで」のように相場、上限、条件、理由を書いて、買い物に行ってもらったり、発注してもらうようにしましょう。こんなことは毎日やる訳ではないですし、次第に口で伝えれば良い訳です。スタッフが覚えられるまで根気強くやるしか方法がありません。

素直な人は、すぐに「お金」の考え方が身につきます。「店長!あのドラッグストアで◯◯が特価でした、買ってきてもいいですか!」なんて主婦顔負けの節約が自主的にできるようになります。そしてお金に対する意識が高くなると、自然と売り上げにもこだわりを持てるようになります。むしろ、お金に対する意識が低い人は売上にこだわりは持てません。だから赤字化してしまうのです。
 

2−2 従業員満足度との兼ね合い

あれ使っちゃダメ、それはもっと節約してと言いまくっていると、スタッフの不満が肥大します。更に言うことを聞かなくなります。挙句の果てに、衝突します。「私の言うことが聞けないなら辞めてもいいのよ」と言って本当に辞められたら、困るのは挑発した本人ですからね。挑発した翌日に、本当に来なくなっちゃうので注意して下さい。あなたが1番感じていると思いますが、本当にスタッフは思い通りにならないものですよね。
 

2−3 定期的に細部までチェックする

人間は良くも悪くも慣れる生き物です。定期的にオーナーのあなたが、何にいくらかかっているのかを見てあげて下さい。たいして壊れていないものをすぐ捨てていないか、お客様に提供する物にこだわり過ぎていないか、経営が厳しいときは優先順位の低い雑誌などから減らしたり、光熱費を見直したりしてみて下さい。お金の苦労を知らず、節約も知らず、危機感を感じたことのないスタッフは無意識で無駄遣いをするので注意が必要です。オーナーのあなたが、今日のコーヒーを我慢しているのに、スタッフは平気でそのコーヒーを経費で飲んでいるかもしれません。店長や経理など任せた人を「疑う」のではなく、「確認」するという気持ちで行うことが重要です。
  

【まとめ】 億の資産家はバック代わりに紙袋を愛用する

昨日お会いした、60代の個人投資家で億の資産を持つ方が、H&Mのショップ袋を持っていたので、「まだまだお若くていらっしゃいますね」と声をかけました。そしたら「あ、これ?いや、これね、孫から貰ったんだけどね」と言いながら、中身を見せて下さいました。そしてその中にあったのは資料と筆記具とお財布とハンカチだったのです。そして今度は、後ろにいた松屋銀座の紙袋を持った資産家が「これね、お歳暮でもらったんだけどさ、取手部分が丈夫でね、水筒入れても破れないから」なんて真剣に楽しそうに会話をされていたので、あいた口が塞がりませんでした。

投資家の方は質素だと噂には聞いていましたが、実際目の当たりにすると人生設計をまた1から考え直さなきゃいけないくらい衝撃を受けました。伺った話によると、自分の資産は全て我が子のようにかわいがるそうです。孫に会いにいくように、海外の不動産であっても定期的に1部屋1部屋会いに行くそうです。日本でトップクラスの「お金」を持つ方がそれだけ徹底しているのですから、それを見習う他に何もありません。もっとあなたも細部のお金までこだわりましょう。自分の手の中にないので気がつかないかもしれませんが、美容室の備品から何から何まで全てがあなたの大切な財産なのです。店長や経理に任せっきりにするのではなく、定期的にあなたの我が子のよう会いに行ったり面倒を見て下さい。大切な我が子の状況を判断できるのはあなたしかいないのです。

 

日本美容室出版

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